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 2011/02/13      

                         第154回
赤坂山


▲824m     滋賀県 
                             マキノスキー場第一ゲレンデで
 マ マキノ高原さらさ温泉前で       とっちのコースを歩くか相談      スノーシューを付ける   赤坂山頂上に向かって
今回の目的地は滋賀と福井の県境にある湖北の名峰「赤坂山(824M)」。

関西百名山の一つに数えられているほど頂上からのパノラマは素晴らしいそうですが、この日は降雪のため景色を楽しむことはできませ
んでした。今回われわれが選んだ道は一般的なもので、琵琶湖畔のマキノスキー場から登って行くルート。ゲレンデでスキーを楽しむ人々を横目で見つつ登山開始。膝高積雪の中を滑らないように注意しながら慎重に高度を稼いで行きました。

頂上寸前になると更に雪深ですが低気温のため積雪も固く氷結状態になっていました。そんな厳しい傾斜をノロノロと登攀中に突然強烈な吹雪が始まり視界ゼロメートルになってしまいました。

前にも進めず後ろにも退けずの状況に陥(おちい)り、しばらくはその場に立ち止まることを余儀なくされたのですが、身体を動かさないと体温がみるみうちに奪われて行くのがわかります。強い横殴りの風で身体が吹き飛ばされそうになるので両足をしっかり踏ん張っておかなければなりませんでした。

幸いなことに吹雪はそれ程長く続かないで収まってくれたのですがその後は一面のホワイトアウト!!道の痕跡も目印も何もない状態になっていました。単独登山だったらこれはとても危険で方角を間違って道に迷う原因になりますが、わがグループにはベテランさんが多数いるし、この山に何度も来ている人もいるようだったのでその後は無事登頂、下山をさせていただけまして、感謝感謝。

山頂ではお互いに掌をあわせてのハイタッチをしたり抱きしめ合ったりして喜びの感情を素直に表現し合う。下山後は麓(ふもと)のマキノスキー場の敷地内にある温泉で冷えた身体を温めてホカホカと幸せな気分になってバスから電車に乗り継いで帰阪しました。

余談ですが、先日見たテレビ番組で一人の著名人が声高々に「トラブルなしですべて順調に行った旅なんて、ちっとも面白くない。いろいろなトラブルに見舞われてこそ楽しい思い出となり記憶に残るものなんだ」と仰ってました。本当ですね。

まさに今回が悪い気象条件というトラブルに見舞われた一例ですが、今では楽しい思い出としての語り草になっています。下山するときは、いたずら好きの川根さんに誘われて普通の道から少しはずれて新雪が積もる人跡未踏の脇道(と言っても皆さんが歩いているのを見ることが出来る安全な場所ですヨ、念のため、、)をふざけてわざと転んだりしながら歩きました。

まるで小学生の頃に戻ったみたいで痛快でした。あんなに深く積もっている雪の上でも足を取られずに面白く歩けたのは桶田さんが貸してくれたカンジキのおかげです。

あれほど楽しめるのなら次回参加予定の八ヶ岳に持って行こうかな。                                  (記 上垣恵信)

   
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
   
 
       
 
   屋根まで雪が積っている小屋(あずまや)の前で記念写真   
       
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